東京から一番遠い街 高知県土佐清水市への旅の記録(往路編)

2019年12月に、東京都内から高知県土佐清水市まで旅に出てきました。ライブが目的だったので、観光はほぼほぼできていないのですが、自分の記録がてら行程をここに記しておこうと思います。

出発前:まずはひとっ風呂

金曜日、仕事終わりにリュックひとつでそのまま旅路へ。
しかし、ここからの旅路は長いのでまずはお風呂に入りましょう。
…ということで、御茶ノ水駅から徒歩5分ほどのところにある「らくスパ1010神田」へ。
ここは、滞在時間3時間以内の「銭湯コース」だと470円でお風呂に入ることができるのです!
東京駅からも電車で2駅。15分あれば移動できる距離なので、夜行列車や夜行バスに乗る前、早朝夜行バスで到着した人がひとっ風呂浴びるのにもおすすめな銭湯・スパです。
この日はちょうどぐでたまとのコラボキャンペーンをやっていて、お風呂のなかにぐでたまが浮かんでいたり、フードエリアでもぐでたまコラボメニューが出たりしていました。笑
(写真撮り忘れてしまったの、反省…)

RAKU SPA 1010 神田(らくスパ1010神田)

住所:東京都千代田区神田淡路町2-9-9
アクセス:JR御茶ノ水駅 聖橋口徒歩5分

22:00 東京駅発(サンライズ瀬戸)

お風呂に入ってさっぱりしたところで御茶ノ水駅から中央線に乗って東京駅へ。

この電光掲示板の真ん中に載っているサンライズ瀬戸に乗りました。
出発ホームは9番線。上野東京ライン(東海道線)のホームです。

大阪から東京に戻るときにたまにサンライズ号は使うのですが、そのときはノビノビ座席をよく使います。
でもさすがに今回はこの後の行程も長いし、しっかり睡眠を取りたかったので個室の寝台席ソロを取りました。
本当はソロの車両に併設されているデッキでごはんを食べながら向かいたかったのですが、争奪戦に負けてしまったので(涙)、お部屋で駅弁を食べました。
新幹線の終電も終わるころ、もうすぐ駅弁屋さんも閉店という時間帯だったのであまりラインナップがなかったけれど、北海道・佐藤水産のルイベ漬け弁当をチョイス。
間違いないおいしさです。あと、このあとしばらくしてから寝るというときに食べてもあまり胃もたれしない、油ものが入っていないというところもポイント高いです。笑
そんなこんなで東京駅を出発です。

すごく快適に眠りについて、気づいたら岡山駅に到着するところでした。
洗面スペースで顔洗ったり歯を磨いたりしてから個室で身支度をしていたら、瀬戸内海を渡るところ。
車が通る道路の下を列車が走る形なので、車で走るよりはちょっと閉塞感のある景色だけど、それでも普段見ない色の海を見るとテンション上がります。
ちなみにここを渡るのが6:45ぐらいかな。ほかの季節だといい感じに日の出を見られるのですが、冬はまだ日の出の時間より前なのでどんよりした感じ。

7:09 坂出駅(香川県)着

瀬戸内海を渡りきってすぐ、香川県にある坂出駅に到着。
ここでサンライズ瀬戸から降ります。
次の特急までの待ち時間は約30分。
ひたすらに寒いので、改札を出て(片道100キロ超えているので、きっぷ見せるだけで途中下車が可能です)駅前のコンビニで朝ごはんを調達。
あったかいコーヒーが買えたのが嬉しかった。笑
ちなみに坂出駅の改札を出てすぐのところには、セブンイレブンとパン屋さんがありました。
おにぎりが食べたかったからコンビニに行ったけど、パン屋さんの朝イチ焼きたてパンを食べるのも良いかもしれませんね。
改札手前に待合用の椅子もありますし、ホームにも待合室があったのでそこで寒風から逃れて待ち時間を過ごすことも可能です。

7:37 坂出発(特急しまんと)

坂出からは、この特急しまんと号で移動しました。
1日1本だけ、目的地である土佐清水の最寄駅 中村駅まで直通で行ける特急が走っているのですが、それだと今回は間に合わないので、とりあえずこのしまんと号で高知駅まで向かいます。
この車両、俗にいう汽車なのです。
なので、普段乗っている電車と動き方や走っているときの揺れ方も全然違う。
苦手な人は苦手かもな、と思いました。

徳島県をかすめつつ走っているから電車じゃなくて汽車なんだな、と途中で合点がいったりも。(徳島県は日本で唯一電車が存在しない都道府県)

坂出駅を出てしばらくしたらようやく日の出の時間。
この日はきれいな朝焼けを見ることができました。

びっくりするぐらいの山間部を走る電車なのですが、途中途中で停まる駅名がいちいちおもしろい。
これは「大歩危(おおぼけ)」駅。(ちなみに小歩危駅もある)

ここでアンパンマン列車に出会った。

そして、「後免(ごめん)」駅。

9:39 高知駅(高知県)着

途中うとうとしたりもしたけど、体感的には意外とそこまで長く感じず高知駅着。

いたるところにアンパンマン。

某バンドメンバー(パーカッションの人。笑)のマネもしてきた。
乗り換え時間約15分で。笑

9:53 高知駅発(特急あしずり)

高知駅からはこの特急あしずりで移動しました。
どれぐらいの混み具合なのかわからなかったから指定席を取ったけど、指定席に座っている人はほとんどいなくて、始発駅から終着駅まで乗るんだったし、自由席でも座れたかもなあ、なんて。
ちなみに1車両の3分の1ほどが指定席になっていて、指定席エリアは背もたれのところのシートに「指定席」って書いてあるだけという、関東近郊エリアではあまり見ないスタイルの区分分けの仕方でした。
これだと自由席で買っても指定席のところ座れてしまうのでは、と思ったけど、駅員さんがちゃんと検札に来るからすぐわかるという。
これも関東だとあんまりないスタイルだな、なんて思いつつ。

甘いものほしくなったので、高知駅のアンパンマン自販機でりんごジュース買いました。ほどよいサイズ。
ちなみにわたしが買っているのを見て、ちいさい子が親御さんにおねだりして親御さんがしぶしぶ買ってあげていた。なんだか申し訳ない気分に。笑

高知駅を出発したところで、旅路を開始してからめでたく12時間を経過しました。(しろめ)

高知駅出発してすぐに見えた青空と一直線ライン(飛行機雲)。
頭に流れた曲はもちろんスキマスイッチの「LINE」。

沿岸部と山あいをぐねぐねとしながら走るルートなので、太平洋が見えるかトンネルか、という感じの景色でした。
ちなみにトンネルに入るとさすがに携帯の電波は圏外でしたが、山あいでも駅の近くになるとしっかり電波は入っていた。
今の時代ってすごいね。

山あいも家があるところには割と密集していて、集落!って感じだった。
こういう景色を抜けた瞬間にひたすら森森森…って感じになる。そしてトンネルを抜けたらいきなり海!みたいな。
どんな地形なんだ、という感じ。笑(断崖絶壁みたいな感じなのかな)

11:32 中村駅(高知県)着

そして特急あしずりの終着駅中村駅に到着。
ここが土佐清水市の最寄駅です。しかし、高知県四万十市です。
つまり、土佐清水市内には電車の駅はない。
ここからは、路線バスの旅となります。
わー、蛭子さんたちが出ていた番組みたい。笑

ちなみにここまでの電車賃、乗車券だけで13,910円です。笑
もちろん寝台券と特急料金は別なので、プラス12,100円かかってます。
自分で綴りながらも引いてます。苦笑

11:42 中村駅発(高知西南交通バス)

ここからは路線バスでの移動。
電車の時間に合わせてバスが動いているので、スムーズに乗り継ぎができました。

四万十川の大きさに圧倒。

ここでお昼をどこで食べるか問題が発生します。笑
お昼どきはバスが1時間に1本あると思っていたのですが、休日ダイヤなことをすっかり見逃していたので、2時間に1本。
つまり途中下車すると次のバスは2時間後。
ホテルに事前にチェックインしようとすると時間が足りないし、だからと言って今回の旅の目的であるライブの会場に荷物を持っていくのもなあ…と悩む。
けれど、結局ここから直行でホテルに行ってもバスの乗り継ぎの関係で会場に着く時間が開演時間直前になることがきちんと調べたら発覚し、じゃあお昼を食べて荷物はなんとかしよう!ってことで、朝ごはん食べたの7時だからおなかすいたし途中でお昼ごはん食べることにしました(この軽いノリ本当はやめたほうがいい。苦笑)。

というわけで、Googleマップにバス停も載っていないこのバスですが、たぶんお店に近そう!と思ったバス停「下港山」で降りてみる。

12:20ぐらい いぶりカリィでランチ

目的地はいぶりカリィ。
土佐清水市出身のシンガーソングライターさかいゆう氏が先日ゴスペラーズの土佐清水公演に飛び入り出演してたときにハードコアカレーシンガーこと黒沢薫氏と行っていたカレー屋さん。

下港山で降りると徒歩15分ぐらいみたいだから、まあもう少し近いバス停があったとしても行きすぎてしまうよりはいいでしょ、と降りてみたのですが、このバス停2つ手前のバス停でした。笑
たぶん最寄りのバス停は、「しおさい前」になるんだと思います。

そして15分ぐらい歩いて到着したいぶりカリィ。
これが想像以上のロケーションだった…そしてカレーもおいしかった。

入り口までめっちゃ傾斜のある坂を下る。
行きに下るということは、帰りにめっちゃ登る。おなかいっぱいな状態でこの傾斜登るの、なかなか大変でした。笑

営業時間は11:00〜15:00の4時間だけ。定休日は火曜日で、それ以外の曜日はやってます。
臨時休業日は、Twitter(@iburicurry)で発信しています。

入り口の構えもおしゃれでかわいらしかった。横文字多め。
店内は4人(頑張れば6人…?)がけのテーブルが1つと、カウンターが6席ほどのこじんまりとしたお店。
わたしたちはギリギリ並ばずに入れましたが、このあと少し並んでいました。

初来訪なので、一番ベーシックっぽかったいぶりカレーをチョイス。
チキンorキーマの種類を選んで、それに野菜がトッピングされたカレーだそうです。
辛さも選ぶことができるようでしたが、たぶんお初なお客さんだとわかっていたからなのか、特に聞かれず。
でも普通の辛さでもわたし的には十分なスパイシー感でした。(なので辛いの苦手な人はヒーヒーしちゃうかも。笑)
つけあわせのにんじんとクミンかな?を和えたつけあわせもおいしかったし、何よりカレーのなかに入っていたものも含め野菜がおいしい。
このあたりの野菜使ったりしているのかなーなんて思いながら(忙しい時間帯だからあまりお店の人に話しかけられず)、ぺろりと食べ終わっちゃいました。
ちなみに、ラッシーも頼んだのですが、濃厚でほどよい甘さで、そしてスパイシーなカレーとのバランス感がとてもよかった。

食べ終わったら「い」の文字。
オリジナルかな?と思ってお店の人に聞いてみたら、これは沖縄で作ってもらっているらしい。やちむんですね。
お店のいたるところにマグカップやどんぶりで同じ柄のお皿が置いてあって、そんな統一感もすてきでした。

いぶりカリィ

住所:高知県土佐清水市以布利51
営業時間:11:00〜15:00
定休日:火曜日

13:30ぐらい ちょっと歩いてみる

次のバスはいぶりカリィに入った約2時間後。
でもお店にずっと居座るわけにもいかないので、いくつかバス停歩いてみるかーとなって外に出て歩いてみました。

結論から言うと、この選択、間違えたなーって感じでした。苦笑

いぶりカリィは割と集落のはしっこっぽいところにあって、次のバス停の方向に向かっていくにつれて家が増えてきました。
そして見つけた「Cafeあの店」。「あの店」を店名にするって斬新。笑

なんか花が咲いてるーって下をみる余裕もあった。まだこのころは。笑

以布利のバス停を過ぎたあたりから異変を感じて。笑
目の前にそびえたつものすごい傾斜の坂道。そして、歩道がない。笑
山道の入口だ…!って感じで、この坂の途中にはバス停がなさそう。
でもさっき通り過ぎたバス停までも結構距離がある…って感じで。
うーん、登ってみるかと思って登ったらまあかなりのしんどさでした。苦笑
結局登りきったところに「窪津分岐」というバス停を見つけて、次のバスが来るまであと20分ぐらいあったのですがギブアップしてバスを待ちました。
結局どれぐらい歩いたんだろう?って調べたら、1.3キロぐらいは歩いていたらしい。かなり歩いていた。でも体感はそれ以上のしんどさでした。
地図の表記に従ってはいけない。標高差も見なきゃだめ。
そんなことを痛感した体験でした。笑

14:20ぐらい 窪津分岐からバス(高知西南交通バス)

写真のなさにわたしたちの疲労度をお察しください。笑

14:29 清水プラザパル着

バスだと1.5キロの道のりもめちゃくちゃはやい!笑
すぐに到着しました。しかし、わたしたちが乗ったバス停からもすごい坂道だった。歩くのは無理。ここでやめておいてよかった、と改めて。笑

バス停着いた瞬間におもしろいことが起きました。

この日、土佐清水市立市民文化会館くろしおホールでライブをしたスキマスイッチが、以前ラジオ番組に出演した時に勝ち得た吉野家カー1日派遣の権利をおそらくこの日に使用していたようで笑、そのケータリングカーが帰るところに遭遇しました。笑
福岡ナンバーの車、土佐清水までどうやって来たんだろう。そしてどうやって帰るんだろう…旅路の長さについつい心配してしまいました。笑

14:35ぐらい 近所のパン屋さんポミエ

土佐清水に来たら行きたいと思っていたパン屋さん「ポミエ」へ!
ここはさかいゆう氏も小さいときから行っていたというパン屋さん。
クリームパンがすごいおいしいと聞きまして。
せっかくだから明日の朝ごはんかおやつにでもしようかなと思いまして。

…しかし、クリームパンが売り切れていた…。(涙)
というか、売れ行きよすぎてわりと棚がすっからかん。笑
ぼうしパンがちょうど2つあったので、せっかく高知県に来たしね、ということでぼうしパンを購入しました。
あと黒糖くるみスコーンも買った(けど、それはお会いした人にあげちゃった)。

ポミエにはさかいゆう氏のサインもありました。
ほかのタレントさんやアーティストの方のもちょこちょこと。ゴスペラーズのメンバーはさかいゆう氏に連れてきてもらったのかな。笑

ポミエ

住所:高知県土佐清水市天神町1-16
営業時間:7:00〜19:00
定休日:日曜日

ポミエの近くのバス停には、すごいリアルなトトロのイラストが。
トトロの森に行けるバス停なのかーなんて思っていたら、泊まった足摺岬まで行く道がかなりの山道で、まさにトトロの森!って感じだった。

15:00ごろ 土佐清水市立市民文化会館着(往路ここで終わり!)

そしてやっとこの旅の目的地、土佐清水市立市民文化会館くろしおホールに到着…!
よりみちこそしましたが、前日の22:00に東京駅を出発したことを考えるとここまで実に17時間の旅!
まさに土佐清水市が東京から一番遠い市区町村であることを痛感した旅路でした。

余談:ライブ前に行ったカフェTopがすてきでした

ライブ前に時間をつぶすために入ったカフェで飲んだカフェラテがおいしかったので、場所を載せておきます。
Topという名前のお店。

泡がふわふわで、そしてほんのり甘みがあって、バランスが絶妙でした。
ライブの開場時間前だったからというのと、天気が悪かった(パラパラと雨が降ってきて開場時間直前には本降りになってしまった)ので、大盛況でものすごくバタバタさせてしまったのが申し訳ない気持ちに。
普段はきっとのんびりまったりと時間を過ごせる場所なんだと思います。

トップ

住所:高知県土佐清水市幸町4-3
営業時間:9:00〜17:00
定休日:月曜日

まとめ

寝台列車と特急と路線バスを乗り継いでの旅。
順調に行っても14時間かかる道のり、乗り鉄気質がないとかなりしんどいかもしれませんが、自分が普段見られない景色をたくさん見ることができたように感じました。
需要があるかはわかりませんが笑、帰りは別ルートで帰ったので、その道中の記録はまた別の記事にてアップしようと思います。
本当は飛行機と特急列車を乗り継ぐほうが移動時間自体は短いのですが、始発の飛行機だと電車の乗り継ぎがタイトで、遅延すると開場時間までに土佐清水に到着できないリスクもあったので、行きはサンライズ瀬戸を利用しました。
ここまでライブを観に来る人は少数派かもしれませんが、何かしらの参考になれば幸いです。