東京から札幌へライブ遠征。安くいく手段と、天候不良の時を踏まえた方法を伝授します

北の大地 北海道。日本最北の都道府県、かつ島としても分かれているので、なかなかライブやコンサートで遠征するハードルが高いと感じる方もいるのではないでしょうか。
しかし、北海道の大都市・札幌には札幌ドーム真駒内セキスイハイムアイスアリーナカナモトホール(札幌市民ホール)、Zepp Sapporoペニーレーン24など、ドームからホール、ライブハウスまで多数の会場があり、メジャーなミュージシャンからアイドル、インディーズアーティストまで数多くのイベントが日々行われています。

そんな札幌は、ライブやコンサートを目的に遠征しても、その他の時間で観光や食を楽しむことができるエリアも満載。まさに遠征をして「一度で二度」……むしろそれ以上に楽しむことができる土地。
遠征ついでに旅行も楽しみたい!…そんな人には、自身の住んでいる土地とはまた違った気候や雰囲気を満喫し、リフレッシュするには最適なスポットです。
今回は、東京から札幌へ遠征する際の方法と、積雪量の多い冬の時期に遠征日程を組む際の注意点、万が一新千歳空港便が欠航してしまった際の対処法などをお伝えします。

札幌へ行く最短・最安ルートは当然飛行機。値段と利便性で航空会社は選ぼう

東京から札幌まで行く最短ルートは、やはり飛行機。
東京から北海道・札幌方面、新千歳空港に行く飛行機は、羽田空港・成田空港のどちらからも発着しています。
それぞれ利用できる航空会社と、金額に違いがありますので、空港までの所要時間や交通費、飛行機の時間帯などの利便性を踏まえた上でチョイスをすると良いでしょう。

羽田〜新千歳便は、JAL・ANA・ADO・SKYの4社が運行

東京・羽田空港から北海道・新千歳空港に行くことができる飛行機は、日本航空(JAL)、全日空(ANA)、エア・ドゥ(AIRDO)、スカイマーク(SKYMARK)の4社が運行しています。
エア・ドゥは、便によってはANAと共同運行便なことも。
各航空会社それぞれ先得・早割といったような早期予約割引チケットの販売も行っていますので、遠征の日程が決まったらまずはそういった割引チケットの価格をまずチェックすることをおすすめします。

羽田空港から新千歳空港まで行く飛行機は、とにかく本数が豊富
時間帯も6時台発〜21時台発までと早朝から夜の遅い時間帯まで豊富に取り揃えられていますので、ライブ前日の仕事終わりに札幌入りする…といったような行程を選ぶことも可能です。
帰りも朝は新千歳空港を7時台に出発する飛行機があり、9時台には東京に到着することもできます。
夏やGW、年末年始などシーズンによってはスカイマークが24時台発の便を出していることもあるので、ライブ当日にどうしても東京に戻りたい方は、飛行機の運航日とスケジュールが合えば当日向かって当日戻るといったようなエクストリーム遠征も可能です。(体力には要注意…!)

成田〜新千歳便は、LCCが中心。もちろんJAL、ANAからも

レガシーキャリアが中心な羽田発着便と違い、成田空港から新千歳空港へ発着する便はLCCがほとんど
バニラエアジェットスタースプリングジャパン(春秋航空)の3社が成田空港の第3ターミナルから新千歳空港へ飛行機を飛ばしています。
もちろん、JALANA便もありますが、主に国際線からの乗り継ぎとして機能している便のため、便数は少なめ。料金もLCCより割高となっていますので、成田空港から新千歳空港へ向かいたい場合は、LCCを主軸にプランを組むと良いでしょう。

羽田発・成田発 どちらでもいいという方は安さと移動時間を天秤に。格安航空券比較サイトで検討して手配するのがおすすめ

とにかく安く行きたい、羽田・成田どちらから行くのでもいいな…という方は、格安航空券比較サイトで値段を見て、時間や予算と折り合いのつく便を手配すると良いでしょう。
下記のような国内格安航空券比較サイトで、羽田空港発・成田空港発の各航空会社の料金を比べることができます。
そのまま航空券の手配も簡単に行うことができますので、おすすめです。

●エアトリ

●skyticket

●大黒屋トラベル

泊まりがけで行くなら、パックツアーも視野に。個別に手配するのとどちらがお得か検討してみよう

1泊以上の日程で北海道・札幌へ飛行機に乗って行く場合、航空券とホテルがセットになったパックツアーだと旅行の手配も楽で、かつ格安に旅行をすることができる場合もあります。
トラベルコのような格安ツアー比較サイトや旅行代理店のサイトから、遠征をしようとしている日程の相場を調べてみて、ご自身のスケジュールや予算と一番合うものを手配してみると良いでしょう。

例えば、このようなサイトから探すことが可能です。

●JTB

●JALパック

●スカイパックツアーズ

●赤い風船

●楽天トラベル

陸路で北海道・札幌に向かうのは?所要時間はかかるけど、方法はあります

2016年に新青森〜新函館北斗間を走る北海道新幹線が開通し、本州から北海道まで新幹線で上陸することも可能になりました。
しかし、札幌までの開通は2031年春予定とまだ先のため、新函館北斗から札幌までは特急列車 スーパー北斗や高速バス 高速はこだて号などで移動をする必要があります。

東京駅から新函館北斗駅までは平均4時間19分(最短4時間2分)、新函館北斗駅から札幌駅までは約3時間半……つまり合計8時間近くかかるため、1日で移動するのはあまり現実的なルートではありません。
ですが、日程にゆとりを持って途中で函館に宿泊し、北海道を満喫しながらゆっくり札幌に行く……といったような日程を組むなど、工夫をすればオール陸路で札幌まで行くことも可能です。
飛行機が苦手でどうしても乗りたくない、という人は、日程にゆとりを持って陸路で行くのもありと言えばありでしょう。

新幹線と特急の乗り継ぎで東京から札幌を目指す場合は、パックツアーを利用するのがおすすめです。

●日本旅行

●じゃらん

●JTB

どうしても車を持って行きたい、飛行機が高い時にも安く行きたい。そんな方にはフェリーという選択肢も

北海道は広大な面積を誇り、各地に観光地が点在しているため、車を使って移動をしたいと思う方もいるでしょう。
現地でレンタカーを借りるのも良いですが、どうしても自分の自家用車を持って行きたい、バイクを持って行き、ツーリングをしながらライブやコンサート遠征をしたい。そんな方におすすめなのはフェリーです。

東京から北海道までフェリーで行く場合は、茨城県にある大洗港から出ている商船三井フェリー「さんふらわあ」に乗ります。このフェリーに乗ることで苫小牧港まで行くことができるので、そこから車やバイクで札幌市内まで向かうというルートです。

大洗〜苫小牧間を結ぶフェリーは、季節によって運賃が変わります。
2019年5月現在、最安値は夕方便のツーリスト運賃9900円です。
自分が乗りたい時期の運賃がいくらになるかは、こちらから確認可能。
出発地や目的地によっては各種割引プランを利用できる可能性も。
ネットから予約すると運賃が5%OFF、往復で申し込むと10%OFFとさらにお得に移動することができます。

フェリーでネックなのは、やはり移動時間の長さ
大洗港から苫小牧港まで、所要時間は17時間45分となっています。
ほぼ1日、移動に費やすことになりますので、ゆとりを持った行程を組む必要があります。
このあたりを念頭に置いた上で、マイカー、マイバイクを持って行くか、レンタカーを利用するか、移動手段を検討してみると良いでしょう。

台風や雪の時期 一番強い交通手段は?新千歳空港で立ち往生したらどうしたらいい?

北海道に台風が上陸することはあまりありませんが、台風シーズンは東京からの飛行機がダイヤ乱れ・天候不良による欠航となってしまうことも。
また、積雪が多い冬のシーズンは吹雪により新千歳空港で遅延や欠航が発生するケースもあります。
新千歳空港の飛行機の欠航率は5%程度と、数にすると決して多くはありませんが、自分が乗ろうとしていた飛行機が欠航してしまい、新千歳空港で一日立ち往生……なんてことはできれば避けたいもの。

出発前後に、自身の乗る予定の飛行機が運行するかどうかは新千歳空港のホームページを見ましょう。
航空会社各社のTwitterなどSNSアカウントでも確認することができます。
新千歳空港周辺の気候状況は、新千歳航空測候所でチェック可能です。

冬のライブ・コンサート遠征はできるだけゆとりを持った行程を組むことをおすすめします。
航空会社各社、多くの場合、東京(羽田・成田)〜新千歳便は同じ飛行機で機材繰りをしているそうです。
そのため、朝イチの便で遅延が発生するとその遅延は後々の便にも響き、結果遅延時間がどんどん広がっていく……というパターンに陥りがち。
現地入りした当日にライブやコンサートの予定を入れている場合、予定していた便が遅延してしまうと、物販やライブ本編に間に合わない…といった悲劇も避けられません。
わたし自身、大きな遅延に巻き込まれたことはありませんが、夕方以降の便で15〜30分の遅延を経験したことがあります。
遅れを回避したい場合は、早起きするのは大変ですが、早朝や午前中の出発便を選ぶことをおすすめします。

新千歳空港の利用が難しそうだったら、旭川空港便をチェック

新千歳空港よりも、冬場の運行率が高い旭川空港。
1日7便程度と本数は少ないですが、冬場も運行率は99.1%(2017年度)と安定していると言われています。

その理由は、旭川空港が内陸に位置しているということ。
道内の空港の中でも一番内陸に位置する旭川空港は、北海道内に点在する空港の中で、他の空港が全滅していた際にも運行していた実績もあるほどです。
札幌市内〜旭川空港までは、順調に乗り継げて2時間程度
(JR札幌駅〜旭川駅まで特急列車で約1時間半、旭川駅〜旭川空港まではリムジンバスで30〜40分程度)
便数が少ないため、当日の便変更の難易度は高めですが、新千歳空港から帰ることや、新千歳空港への上陸が難しそうな場合の手段の一つとして頭の片隅に置いておくと、いざとなった場合に便利かと思います。

特急+新幹線 悪天候時は、飛行機よりも陸路が強いことも

先述した、北海道新幹線とスーパー北斗を利用して移動する手段も、悪天候時には吉と出る場合があります。
暴風雪時はJRが運休になる心配もありますが、新千歳空港便が欠航している際もJRでは移動が可能……というケースは往々にしてあります。

2019年の正月、Uターンラッシュの時期に新千歳空港便が雪によりほぼ終日欠航となった際にも、東京〜新函館北斗間は遅延こそあったものの運休なく運行していたとの情報も。
北海道新幹線は満席時にも立席にて乗車することができるため(※新函館北斗間〜盛岡間に限る)、飛行機の空席がなく立ち往生してしまった際でも北海道から本州にわたることが可能なのです。

所要時間や移動の手間を考えるとあまり推奨できる移動方法ではありませんが、仕事やスケジュールの都合上なんとしても北海道に上陸したい、東京に戻りたい……という場合には、このような手段もあることを覚えておくと、いざとなった時に迅速な行動が可能になります。
弾丸日程で遠征をする場合は、代替移動手段を考えておくのも旅のすすめ。
急な行程変更にも柔軟に対応できるように備えておくと、前後のスケジュールにも支障をきたさずに済みます。

まとめ

冬は雪が多く、夏は本州よりも比較的涼しい。
そんな北海道は、本州の人にとって「非日常」を体験できる土地でもあります。
本州で味わうよりも安く、新鮮でおいしい海鮮や野菜、土地ならではのお菓子も多数ある北海道は、ライブ遠征・コンサート遠征にもおすすめな街。
上記のルートを比較検討しながらお得に楽しい旅が送れますように……!