「名古屋飛ばし」なんて言葉をライブ・コンサート・観劇などによく行く人は耳にしたことがあるかもしれません。
とはいえ「東名阪ツアー」と言ったように、全国でライブやツアーをやるなら恐らく3番目によく選ばれているのではないかと思われる都市、愛知県名古屋市。
東京から名古屋へライブ・コンサート遠征、観劇遠征するのに「できるだけ安く行きたい」「旅の道中も楽しみたい」という人のために、今回は東京から愛知県・名古屋方面に行く方法とおおよその金額をご紹介します。
目次
定番はやはり一番速い交通手段の東海道新幹線
のぞみだと1時間半で着く名古屋
東京駅から名古屋駅(名駅)まで行くのに、一番便利な交通手段はやはりJR。
東海道新幹線ののぞみに乗ると、1時間半程度(1時間35分〜1時間41分)で移動することができます。
東京〜名古屋間の東海道新幹線のきっぷは、みどりの窓口や券売機で定価購入すると11,090円。(普通車指定席)
普通車自由席は、10,360円、グリーン車には、14,680円で乗ることができます。
金券ショップで東京〜名古屋間のきっぷを購入すると、10300円前後。
東京駅からのぞみに乗る場合、おおよそ10分に1本程度は列車が来るため、繁忙期や朝夕の混み合う時間帯を除けば自由席に座ることも比較的容易ですが、自由席よりも安い金額で指定席に座ることができるのはやはり魅力。
金券ショップに寄る手間と座席指定を行う手間はかかりますが、生活圏に金券ショップがある方、買いに行く時間の余裕がある方にはおすすめです。
また、既存のクレジットカードでEX予約サービスに登録する、もしくはJR東海エクスプレス・カードへの会員登録が面倒でない方は、「エクスプレス予約」を利用すると格安に新幹線のきっぷを購入することができます。
EX予約サービスで東京から名古屋までの普通車指定席券を購入すると10,110円、グリーン車は13,700円となります。
時間帯の指定があることと、販売数に限りがあるため争奪戦なことも多数ですが、これよりも安いEX早割21という料金設定もあり、その場合は普通車指定席券を8,800円で購入することが可能。
新幹線に乗っても諭吉を出してお釣りがくる!……素晴らしいですね。
類似サービスで、クレジットカード登録がなくても登録することができる「スマートEX」というサービスがあります。こちらもおすすめ!
エクスプレス予約同様、EX早割21のプランであれば8800円で名古屋まで移動することが可能です。
こちらのプランを利用したい場合は、乗車日の21日前までに予約することを忘れずに。販売数に限定があるので、できるだけ早めに確保すると良いでしょう。
旅気分を味わいたいならぷらっとこだまもありかも?
東京駅から名古屋駅までのぞみに乗ると、品川駅からノンストップ。
1時間半強で着いてしまうのであっという間すぎてあまり旅気分を味わうことができない……という気持ちになる方もいるかもしれません。
新幹線の空間を楽しみたい、のんびり移動したいという人は、あえて各駅停車こだまに乗ってみるのもありかも?
そんな時は、東京〜名古屋間を8300円で移動できる「ぷらっとこだま」を利用するのがおすすめです。
所要時間は、静岡県内の駅でののぞみの待ち合わせ時間・本数にもよりますが、2時間40分〜2時間50分程度。
のぞみに乗った時の倍近く時間はかかってしまいますが、追い越す新幹線を眺めたり、途中駅の待ち合わせ時間に少し外の空気を吸ってみたりしながら、のんびり移動するのもたまには悪くないかもしれません。
こだまは車内販売がないので、お弁当や飲み物は東京駅で調達を
ぷらっとこだまを利用する際に、ひとつ注意点があります。
それは、「こだまには車内販売がない」ということ。
のんびりビールやお弁当を楽しみながら移動したい……という場合は、新幹線に乗り込む前に売店で調達しておく必要があります。
もし買い忘れてしまった、名古屋までの移動中に喉が渇いた、小腹が空いた……という方は、途中駅(小田原・熱海・三島・新富士・静岡・掛川・浜松・豊橋・三河安城)でのぞみの待ち合わせがある際に、ホームにある売店で購入することが可能です。
待ち合わせ時間に買い物がしたい!という方は、指定席であれば11号車・12号車、自由席であれば5号車・6号車あたりがおすすめ。
静岡県内では、海に面した土地ならではの魚を使った駅弁や、富士宮焼きそば、うなぎが使われた駅弁が売られています。
あらかじめ小銭を用意し、スムーズに購入して待ち合わせ時間を無駄なく過ごせると、長旅も楽しくなりそうです。
東京・名古屋間の新幹線きっぷ種別と金額一覧
項目名 | 料金 |
---|---|
のぞみ指定席(通常期) | 11,090円 |
のぞみ指定席(繁忙期) | 11,290円 |
のぞみ指定席(閑散期) | 10,890円 |
ひかり・こだま指定席 | 14,140円 |
新幹線自由席 | 10,880円 |
新幹線指定席を金券ショップで購入 | 10,300円 |
EX予約 | 10,110円 |
スマートEXサービス | 10,890円 |
EX早特21(エクスプレス予約・スマートEX共通) | 8,800円 |
ぷらっとこだま(通常期) | 8,300円 |
ぷらっとこだま(繁忙期) | 9,500円 |
とにかく安く!なら、高速バス一択!
時間がかかってもいい!とにかく名古屋に行きたいんだけど、お金はないから安く行きたい!できるだけ節約したい!
……そんな人には、高速バスがおすすめです。
名古屋に高速バスに乗って行く場合、昼行バスと夜行バスの選択肢があります。
どちらの場合も、停車駅や休憩回数によって変動はありますが、おおよそ5〜6時間程度で名古屋まで辿り着くことができます。
高速バスの移動を検討する際は、希望する時間帯や座席の列数などを比較サイトで絞り込み、一番格安で条件の合ったバスを選ぶと旅の満足度も向上します。
比較サイトには、例えばこんなサイトがあります。
●高速バス 比較サイト「バスリザーブ」

格安夜行バスは、アミー号などもおすすめです。
●格安夜行バス アミー号

バス移動の注意点は、昼間に移動するにしても、深夜に移動するにしても渋滞に巻き込まれる可能性があること。
GWや年末年始、連休初日や前日など、長距離移動する人が多い日程の場合、予約時に明示されていたダイヤ・所要時間通りに到着することができない可能性もあります。
私は昔、午後に名古屋を出発した高速バスで事故渋滞に巻き込まれ、名古屋から横浜まで8時間ほどかかった経験があります。
この頃はまだ新東名高速がなかった時代なので、今はそこまでの混雑に巻き込まれることはないかもしれませんが、現地での予定に間に合うよう、バスで移動する際は余裕を持った行程を組むことをおすすめします。
(ちなみに、ここまで大幅に遅れた経験はこの一度のみです)
個人的には、名古屋までなら夜行バスよりも昼行バスがおすすめ
わたしは、日曜日に名古屋開催のライブに行く時は土曜日の昼行バスで名古屋入りすることが多いです。
移動費を浮かせた分で宿代を捻出し、名古屋メシをできるだけ多く楽しむ!が定番のパターン。
昼バスの楽しいところは、トイレ休憩で寄るサービスエリア(SA)を楽しめるところ
ちなみに昼行バスだと、休憩の際に深夜帯には閉店していて楽しむことができないサービスエリア(SA)のおみやげ屋さんを覗いたり、グルメを楽しんだりもできます。
わたしが東京から名古屋まで高速バスで昼間に移動する時に乗るバスは、大体足柄サービスエリアと浜松サービスエリアでトイレ休憩を挟むことがほとんど。
どちらも規模の大きなサービスエリアで、時間に余裕があればお店をぐるっと巡ってみても楽しめると思います。長い移動時間の良い息抜きにも……!
ちなみにわたしは、足柄SAで休憩する際にスターバックスコーヒーに寄ってコーヒーを買い、浜松SAでコンビニやおみやげやさんに売っている遠州みかんジュースを買うことが多いです。
休憩が30分ぐらいあって、食べるのが早い人は足柄SAの中華万里で富士山チキンカツカレー(ごはんが富士山のように盛られている!)を食べたり、浜松SAで石松餃子(浜松餃子)を食べたりしてもいいかも。
浜松SAのパン屋さんで買えるプレミアムメロンパンも食べごたえがあっておいしいですよ。
セントレアから名駅に出る手間はかかるけど、飛行機のほうが新幹線より安く行ける場合も
東京から名古屋へ移動する際に、新幹線とバス以外に飛行機で移動する方法もあります。
飛行機を利用して名古屋に向かう際は、羽田空港もしくは成田空港から中部国際空港(セントレア)へ向かい、名鉄で名古屋駅に出るのが一般的です。
羽田空港から中部国際空港へはちょうど1時間、成田空港から中部国際空港までは1時間10分で到着することができます。
セントレア空港から名駅までは、名鉄のミュースカイもしくは特急に乗って約30分程度。
荷物が多かったり、確実に座りたい場合は360円で特別車両券を買ってミュースカイに乗ることをおすすめします。
出発地点から羽田空港・成田空港までの所要時間にもよりますが、各空港から中部国際空港に降り、スムーズな乗り換えに成功すれば名古屋駅までの所要時間は新幹線とそこまで変わりはありません。
飛行機の早割でチケットを取ると、最安で6900円程度でチケットを手に入れることができる名古屋便。
うまく利用できれば、バスより早く、そして新幹線より安い値段で名古屋に行くことができます。
JAL・ANAの先得の値段をチェックしよう
東京近郊から名古屋まで飛行機で向かおうと思った場合、セントレア空港に発着している航空会社は、JAL(日本航空)とANA(全日空)の2社になります。
2019年3月現在、羽田空港からはJALが1日2便、ANAは1日1便、成田空港からはJAL・ANAともに2便ずつ、計4本運行されています。
名古屋での時間を有効活用したい人は、羽田空港からJAL便が午前中に1本出ているので、そちらを利用するのがおすすめ。
順調に移動できれば、朝10時すぎには名駅に到着することができるので、名古屋の名物モーニングを楽しんだり、観光をしたりと名古屋を満喫することができますよ。
航空券を購入する際に、時間帯が決まっていたりいつも利用する航空会社が決まっている人は、お目当ての航空会社のサイトから直接検索をして予約すると良いでしょう。
しかし、名古屋入りする日程は決まっているけれど、とにかく安い飛行機で行きたい、同じ時間帯の飛行機の中で一番安い飛行機で行きたいという場合には、JALとANAのサイト両方を見て比較するのは少し面倒……と思う方もいるのでは?
そんな時におすすめなのが、格安航空券比較サイトです。
●国内格安航空券 スカイチケット

スカイチケットでは、希望する発着空港と日程を入れると、その路線を運行している航空会社すべての便の現在取れる格安運賃を検索することができます。
検索結果の中からお好みの飛行機を選んで、航空券の予約を行うことも可能。
効率的に、より格安なチケットを探して確保したい!という方はぜひ一度利用してみてはいかがでしょうか?
格安航空券はこちらからも探すことが可能です。
●大黒屋トラベル

●エアトリ

シーズン中なら、青春18きっぷで鈍行の旅という方法も
時間に余裕がある方は、利用できる期間に限りがありますが、「青春18きっぷ」で鈍行列車の旅をしてみるのも、いつもと違った旅が楽しめておすすめです。
東京から名古屋までは、東海道本線を乗り継いで行くことができます。
乗り継ぎ時間を考慮せずノンストップで6時間程度、平均的には6時間半程度かかることが多いです。
1日で一気に移動するのはなかなか大変ですが、旅程に余裕がある際に、静岡県内のどこか(静岡・浜松あたりが多いです)に寄り道して、2日間かけて名古屋に行くスケジュールの組み方で、わたしは何度か使用しました。
青春18きっぷって、いつ使えるの?
青春18きっぷの利用期間は、大きく分けると春季・夏季・冬季の3シーズン。
毎年若干の変動がありますが、2019年は下記の日程で使用可能です。
- 春季:3月1日〜4月10日
- 夏季:7月20日〜9月10日
- 冬季:12月10日〜2020年1月10日
販売期間は上記の期間とは異なるので要注意。
2019年はこちらの日程となっています。
- 春季:2月20日〜3月31日
- 夏季:7月1日〜8月31日
- 冬季:12月1日〜12月31日
青春18きっぷは、JRの鈍行列車(普通列車・快速列車の普通自由席)であれば全線一律金額で乗ることができる、鉄道ぶらり旅にはぴったりのお得な切符。
5回分が1枚つづりになっていて、11850円で購入することができます。
ひとり1日あたりの乗車で1回分を消費するきっぷですので、1日あたり2370円以上の区間を乗るのであれば、もとをとることが可能。
一緒に乗車・下車をする必要はありますが、一枚のきっぷを複数人でシェアして乗ることも可能なので、友達などとグループで移動することも可能です。
5回分を使い切る自信はなくても、2人で2日(往復)利用して割り勘すると、少し利用のハードルが下がるのではないでしょうか。
ちなみに、青春18きっぷは金券ショップで利用したい回数分のみ未使用のきっぷを購入することも可能です。
5枚綴りのきっぷをJRの窓口で正規購入するよりは1回あたりの料金は割高になってしまうケースがほとんどですが、利用回数が明確に決まっている場合は金券ショップを利用して必要な回数分のみを利用するのも確実性があって良いかもしれません。
また、金券ショップで青春18きっぷの販売がされているということは、自分が持っている青春18きっぷの余りを買い取ってもらうことも可能ということです。
利用期間が終わりに近付くほど買取価格は下がるため、元が取れなくなってしまう恐れもありますが、期間の初期に利用して余りを金券ショップに売りに出す……というのも、選択肢のひとつとしてはありです。
期間限定のムーンライトながらに乗って見るのも楽しいかも
スキマスイッチのファンの方は、彼らの楽曲「ムーンライトで行こう」でおなじみ「ムーンライトながら号」。
以前はレギュラーで運行されていた東京〜大垣間を結ぶ夜行列車ですが、現在は青春18きっぷの利用期間に合わせて臨時運行される形で存在しています。
運行期間は、各シーズンに合わせてJR東海からプレスリリースという形で発表されます。
こちらは「夜行列車」と記載していますが、通常の特急列車を利用して夜間に移動する列車。
2019年時点では、東京駅を23:10に出発し、名古屋には翌5:20に到着します。
特急列車の車両を利用して運行しているので、その他の夜行列車(サンライズ瀬戸・出雲)よりは格安の座席指定券520円のみの追加で乗車することが可能です。
青春18きっぷ1回分 2370円+ムーンライトながら座席指定券 520円=2890円で東京から名古屋まで移動することができ、朝から活動することができる。
ある意味、一番格安で移動した上で名古屋での滞在時間を長くする手段と言えるでしょう。
ムーンライトながら号の予約は、JRの駅にあるみどりの窓口にて予約することが可能です。
予約は乗車日の1カ月前の午前10時から。始発駅を出発する日の1カ月前からとなりますので、注意しましょう。(到着日ではありません)
「ちょっと名古屋まで」。行こうと思えば気軽に足を伸ばせるエリアだからこそ、時間とお金を天秤にかけて旅の道中も現地も満喫しよう
名古屋は、東京近郊の人からすると交通手段にバリエーションがあり、現地での予定によっては日帰りも可能な土地。一番身近な遠征先と言えるのではないでしょうか。
名古屋遠征をし慣れているという方も、「いつもの行き方」ではなく、たまには違うルート・手段で違った旅程を楽しんでみると、また新鮮な気持ちで道中を楽しめるかもしれません。
皆さんの名古屋遠征、名古屋の旅が楽しいものとなりますように!