向井太一 “27” @ Billboard Live Tokyoを観た

向井太一。わたしが彼の名前を知ったのは、松室政哉がきっかけだった。
向井太一の1st自主制作EP『POOL』の中に収録されている『THIS IS ME』と表題曲の『POOL』。この2曲をプロデュースしているのが松室政哉だ。

一聴すると、向井太一はどちらかというとR&B寄りな音楽スタイルで、かたや松室政哉は王道J-POPという感じ。この二者が合わさると不思議とどちらにも寄りすぎない新しい音が奏でられている。
そんな不思議さと、彼の書く人間臭い歌詞、そして優しさと包容力ある歌声と端正な顔立ちに気付けばたまにライブに足を運ぶようになってしまっていたのだった……。

とは言え、実はワンマンツアーはことごとくタイミングを逃していて行けず、やっとワンマン的なものに参加できた!
その喜びを残しておこうと思い、筆をとった次第。(筆というより、タイピングだな…ブログだし)

ビルボードライブ東京ってやっぱりおしゃれ

おそらくアサヒスーパードライのご招待ライブに当たった時ぶりのビルボードライブ東京。
やっぱりここはいつ来てもおしゃれだなぁ…って思う。

もうこの青い照明からしておしゃれだし

場内も文句なしにおしゃれ。
(開演前なので写真撮影OKだったはず……)

今回はカジュアルシートで楽しませていただいた。
なんと!今回の公演、カジュアルシートだと4900円というリーズナブルさ。
え、わたしの金銭感覚が狂ってる?だってビルボだよ…?
ありがとうございます、ということで、飲み物と食べ物買って貢献してきたよ!(?)

個人的ハイライト:中盤編

個人的に、今回のライブらしさ、ビルボでやるライブ感満載ですごくよかったな…と思ったポイントは、なんと言っても生鍵盤が入っていたこと。
そしてその鍵盤を弾くプレイヤーは、半田彬倫…!
「はんちゃん」と呼ばれていたけれど、ライブにいたのは初めて…なのかな?
二人で奏でる『Lullaby Of Birdland』〜『会いたいわ』までの流れは、Billboard Liveというロケーションを存分に活かしたおしゃれな演奏で、つい惚れ惚れしてしまった。

何より、一度ラジオ番組か何かでカバーしていたiriの『会いたいわ』を生で演奏してくれたのだけど…これを向井太一が歌うのはずるいですね?
だって

会いたいわ 今すぐ会いたいわ
one more night 今すぐ会いたいわ
one more night でいいから
伝えたいわ この想い

って…!?
しかもiriのボーカルはちょっとハスキーでざらっとした質感と暖かさが共存している感じなのだけど、向井太一が歌うととんでもなく憂いと甘さが出てくる。
向井太一の声で歌っているのを聴いたあとにiriの原曲に戻ってくると、より一層キュンと感が増す……。

個人的ハイライト:アンコール編

アンコールで『24』を歌う前、「ひさしぶりに歌う曲を…」なんて話をしながら、彼はこんなことも話していた。

「この歌を作った時は24歳。そしていま27歳になろうとしていて。この曲を作った当時に、一緒にやっていた、周りにいた仲間たちは今みんなやりたいことをやって、夢を叶えたりしてて、でも自分は全然変わっていないなと。それは悪い意味じゃなく、音楽に対する思いとかみんなに対する感謝の気持ちとか、いろんな気持ちがそのままあって。いろんな気持ちと葛藤しながら今も曲を作っています。」

たしかこんな感じのニュアンス。
記憶をもとに起こしているので、少しニュアンスが変わっていたら申し訳ないなと思うのだけれど、確かに『24』をリリースした2016年、特にこのEPを出す一つ前の作品『POOL』をリリースした以降の彼の飛躍はすさまじく、そしてこの頃彼の周りにいた人たちも、今やそれぞれのフィールドで活躍している人が多い。

このインタビューを読むとすさまじさがわかる気がする。
【インタビュー】向井太一『24』

ついつい、自分が好きなアーティストと重ねてしまうのは時と場合によっては良くないことだな…と思いつつも、わたしは彼がこの話をした瞬間に、つい先日初のワンマンツアーを終えた松室政哉の顔がよぎってしまって。
「この曲を作った当時に周りにいた仲間たち」の中に松室の姿もあったりするのだろうか…って、つい思ってしまったんだ。
そう思ったら、なんだかちょっとほろっとしてしまったりもして。
一人でこっそりウルウルしてた。笑

東京公演は、まだ26歳の彼がまもなく迎える27歳という歳を待ちわびているかのようなステージングだった。
大阪公演の日に、めでたく27歳を迎えた向井太一。
27歳の誕生日を迎えて早々、最近はすっかりアジアに飛び出してステージングを繰り広げているようだけれど、次に観るときに一体どんな進化を遂げているのか楽しみな限り。

ひっそりこっそりと、これからも彼の音楽に揺られていこうと思う。

向井太一 “27” @Billboard Live Tokyoセットリストまとめ

M1. リセット
M2. FLY
M3. Crazy
M4. Haters
M5. Lullaby Of Birdland (George Shearing cover)
M6. Break up
M7. 会いたいわ (iri cover)
M8. 君にキスして
M9. 午後8時
M10. 眠らない街
M11. YELLOW
M12. GREAT YARD
M13. 道
M14. SLOW DOWN
M15. Pure

En1. 24
En2. 空